2025年5月– date –
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誰かの期待に応えるのがつらいとき、自分を守るための断り方
「できるでしょ」と言われた時、あなたはどう感じる? 職場で「あなたならできるでしょ」と言われたことがある。最初は少しうれしかった。信頼されてるのかもしれないって。でも、同時に心の奥では不安もざわついていた。 ——これ、もし失敗したら?——期待... -
【擬音短編集】キンヨロー!
「ぴーひょろひょろ」遠くからトンビの鳴き声が聞こえてくる。 何とも情けない声だ。 だってそうだろ?鷹の仲間で、勇猛果敢な出で立ち。肝心の鳴き声は「ぴーひょろひょろ」? この差はあまりにも大きい。 ピーシャラピーシャラ踊ってるのか?そんな、情... -
【擬音短編集】すーすー、夢のむこうへ
彼女は幽体離脱をしている。 なぜそう思うのかは、わからない。 であるが私は確信している。 彼女の寝息がすぅすぅと静かに音をたてているからか?それだとだって幽体離脱していることになる。人はみな、夢という世界に幽体離脱しているのかもしれない。 ... -
【擬音短編集】へったりと、生きている
「あぁ、なんて日常は、こんなにも平凡なのだろう」私は思わず、大通りで天を仰いで唾す。 この世界というのは、やる必要のないやるべきことが多すぎる。テクノロジーが発展して、本来であれば生きる上では3~4時間も労働すれば充分生きて生きるだろうに。... -
【擬音短編集】てらてらの頬
私の家は豊かな方ではない。それに気づかされたのは、小学校に入ってからだ。 私の家にはあまり物がなくて、長く使い古されたものばかり。使えるところはダメになるまで、トコトン使うという決まりがある。であるからに、私が新しいものを欲しがろうとした... -
『檸檬』を読む ― 重さと浮遊のあいだにある、ひとつの冴え―
今回は、梶井基次郎の『檸檬』について書いてみようと思います。短編文学の中でもとても有名な作品ですが、私にとってこの読書体験は、「読む」というよりも、沈み込むような呼吸に近いものでした。 不吉な塊と、最初の圧 「えたいの知れない不吉な塊が私... -
【擬音短編集】すてん!ずでん!ヒーローおやすみの日
「僕は今日、はじめてスケートを体験しました。」小学生低学年の男の子が、シングルファーザーであるお父さんと二人で、スケートを体験した。そんなお話。「僕はその日、お父さんと買い物に行きました。ショッピングモールでは、何かイベントをやっている... -
【擬音短編集】ダビデ像にはなれないけれど
僕は初めて、ジムというやつに来ている。友人と二人で。最初は、ムキムキマッチョな人たちばかりなのだと思っていた。僕がジムに来たきっかけは、友人に言われたからだ。 その日の前日、僕は学生の頃からの付き合いである友人に思い切って相談した。「マッ... -
書きたいのに、書けなくなるのはなぜか?
まず、福田恆存の言葉を紹介します。 “私はこれを書きはじめるまですでに百枚近くも無駄にしております。二十枚位までがやっとで、それから先を書きつづける気がなくなり、改めて別の入り口から書きはじめる、そんなことばかりやっているのです。” 福田恆...
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